「ジャイエ系」ワインを利く

これもお盆に飲もうと思っていたとっておきの1本、
ジャイエ・ジル「エシェゾー」2000年を開けました。
パーカーさんも「おお!」と感嘆したとかで、
確か1年前、2万円近くも払って手に入れたお宝でございます。


高いですよね。
でも、なにしろ「ジャイエ」ですから。
そう、もう今更説明不要の、ブルゴーニュの神様、アンリ・ジャイエ
のイトコ、ロベールさんのドメーヌです。
このロベールさん、ロマネ・コンティ醸造長の直弟子といわれてますが、
なにぶんワイン界の重鎮、80ン歳の巨匠のイトコですから、
当然ながら高齢です。すでに引退して、息子のジルさんが
ドメーヌを運営しています。

ジャイエとつくワインに品質の悪いものなどありゃしない、
みたいな「ジャイエ信仰」って、なんとなくありますね。
そういうわけじゃないですが、このジャイエ・ジル、
専門誌評価も高く、期待できそうです。
ジャイエ・ジルのフラッグシップといわれる「エシェゾー」
だし、まずいわけがない。まずかったら怒る……約2万円だし。


抜栓しますと、ヨーロピアン・コーヒーのような焦げた
香りと、黒い果実の甘い香りがします。
ただ、ちょっと香りが弱い気がするなあ……。
もっと、開けた瞬間、ふわ〜っとくる感じを期待して
いたんですが、それほどでもない。温度が低いのかもしれない
と思い、とりあえず待ってみます。

しかし、なかなか開きません。ミネラルの豊富さ、凝縮された味わい
は見事なのですが、けっこうこれは気難しいワインです。
いや、ひょっとしたら「寝ている時期」だった……?
まさかまさか、出来の悪い2000年ブルゴーニュだから、これ以上伸びないで
すっぽぬけてしまうなんてことも? いやそんなはずはない。
だって、ジャイエだし、エシェゾーだし。


あれやこれや考えて、飲んでは手をやすめ、休んでは考え……。
しかし不幸なことに、その日一緒に飲んでいた相手は
「考えずに飲む」人。要するに、たんなるノンベエでした。
亜樹が考えてるあいだに、飲むわ飲むわ……1時間後には、
ボトルがからっぽになってしまいました!嗚呼!


そういうわけで、どうしたらこの気難しいワインを開花させる
ことができるのか、結論がでないまま
ジャイエ・ジル「エシェゾー」はすべて胃袋のなかへと飲み込
まれてしまったのであります。

しかし亜樹は、ひとつの教訓をえました。
それは、気難しいワインを開ける時は、
じっと1時間待てる相手と一緒じゃないとダメである
、ってことです(苦笑)。


神の雫(3) (モーニング KC)

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