あけましておめでとうございます


とうとう新年になっちゃいました。忘年会だのワイン会だのが忙しく、
更新をまたぞろサボッていた亜樹ですが、今年はもっとガンバッテ
書きます、ワイン日記。
それとみなさん、わけあって近々このブログをお引っ越しすることに
なりそうです。引っ越し先の住所は、近いうちにこの欄やモーニング誌上
でお知らせしますので、新住所になりましてもよろしくお願いしますね。



さて、06年初のお題は、ローヌです。
実は亜樹は、ワインを飲みはじめた頃は、ローヌってあまり
ピンとこなかったんです。
フランスのワインといえばやはりボルドーブルゴーニュという二大産地
王様と女王様のような存在
ですから、ちょっと地域的にも外れたところに
あるローヌは、なんというか「侍従」みたいなイメージで……。
「あそこは昔、テーブルワインの産地だったし」
という思い込みもあったのかもしれません。



それが「ローヌって美味い!」
と意識を改めたのはギガル、そしてシャプティエのワインを飲んだ時です。
パーカーさんをして死ぬ前に飲みたい1本といわしめた
ギガルの「コート・ロティ・ラ・ムーリーヌ 」(高いですが美味い)
そしてシャプティエの「エルミタージュ・ル・パヴィヨン」(これも高い。
でも美味……)。この二つを飲んで、こりゃ参った、って感じに
なりました。酒質、複雑さ、深み、香りとコク、どれをとっても
この2つに勝てるワインは、そう多くはないと思います。


ただまあ、これらの秀逸ローヌワインは、だいたい「北ローヌ」地区
でつくられているワインなんですね。
ちなみにローヌ地方のワイン産地は北部と南部に分かれていて、
「質の北ローヌ、量の南ローヌ」なんて言われかたをしています。
だから亜樹もまた、「北ローヌについては美味いことを認識したが
南はどーなのか」と、細かいレベルの偏見をもっていたんですね。


それが「南ローヌって美味い!」
と偏見がぶっとんだのが忘れもしない
ドメーヌ・デュ・ペゴーV「シャトーヌフ・デュ・パプ・
キュヴェ・ダ・カポ
」との出会いでした。(↓)


実はこのワイン、フランスのワインショップで勧められて買って帰って来た
のが始まりでした。ところが値段は高いんだけどエチケットがいまいちダサめ
だったため、「買ってはみたものの南ローヌだし、そんなにおいしく
ないのかも」と思って、特にもったいぶらず、なにげな〜く開けて
しまったんですね。しかも、人が大勢いるワイン会の席上で。


……ところがっ!
飲んだ瞬間、目玉がとびだしそうになりました。
これ、メチャメチャうまい。
栗、カスタード、黒い濃厚な果実のエキス……。こりゃただ者じゃないと思って調べたら、パーカーさんはなんとこのワインに
100点満点を献上していました。

しまった、こりゃ何気に飲むワインじゃない〜!と亜樹はその場で
猛烈後悔しましたが後の祭り。なにせ開けた場所がワイン会なので、
ウメエウメエと、みんなにどんどん飲まれて減っていくのが悲しかったなあ。

それですっかり南ローヌのワイン、好きになっちゃったんですね。
「またあの栗のような味わいのワインに出会えるかもしれない」
と、ついつい期待してしまいます。
その期待を裏切らなかったのはシャトーヌフ・デュ・パプ
「クロ・デ・パプ」
2003年。
これも、エチケットがいまいち美味しそうじゃなくて、
やぼったかったんです。だから逆に「もしかして、栗ワインなんじゃ……」
と条件反射的に期待してしまいました。
そしたら……大当たり

65%グルナッシュ、20%ムールヴェードル、10%シラー、残りは
クノワーズとミュスカルダンで構成されたこのワインは
光を透さない紫色で、栗、カスタード、完熟した黒い果実、
紅茶、チェリー・ブランデー……。
でも、単に濃いだけ
の味わいではありません。なんというか、淑女の微笑みのような気品もあるんですよ。


あまりに美味いためペロリと飲んでしまってからいろいろ調べたら、
なんとこのワイン、
パーカーさんが「96〜99点」をつけていたらしい。
パーカー超高得点ワインであるにも関わらず
1万円前後で買えるのですから、安い……!
と思って、もう1本購入しようと思ったら、このワイン、もう
どこのネットショップでも「売り切れ」でした。……ガーン。

このワインがどこかで売っているのをみかけたら、
ぜひ亜樹に教えてください。もう一度、ぜひぜひ飲みたいです

しかし、ブルゴーニュの評価や、アメリカのワインにたいしての評価には、どうも納得のいかないものの多いパーカーさんだけど、ことローヌの評価に関しては、かな〜り信頼できる得点をつけてるんですよねえ。
パーカー信者ではないつもりなんですが、ヌフはパーカー得点が高いとつい買ってしまいます。
ははは。



神の雫(4) (モーニング KC)

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