またまた久しぶりで更新・・・。

2月は短かったですね!
ほんの2、3日ばかり短いだけなのに、すごく早い気がするのは亜樹だけでしょうか。
この前更新したと思ったら、もう月末……。あ、またいいわけしていますね。
すみません……。


***********************************

さて先日、青山の某炭焼きレストランでお食事を、
と某ワイン関係の方からお誘いがあり、
もちろん喜んで応じることにいたしました。
先方から「なにか1本、話のネタになりそうなワインがあれば
持ち込み可能ですよ」なんてお申し出もあったりしたんで、
セラーをひっくりかえして、持ち込み用ワインを物色……。
でも意外と、ないんですよねぇ。
ブルゴーニュじゃ炭焼きに合わなさそうだし、
ボルドーでもあんまり若いのはちょっと刺々しいし……。
すると、ありました、ビタコンのが。
『ラ・ミッション・オー・ブリオン』87年。
グラーヴ地方の87年
はビンテージ的にはまあまあといったところですが
ズバリ飲み頃をむかえていそうだし炭焼き→スモーク
→グラーヴのワインの持つ特徴的な煙草のアロマ
と、
ばっちりマリアージュしそうです!
ヨシ、こいつとあわせてみよう……と決めました。

********************************


ちなみに、87年のグラーヴは、五大シャトーの一角をなす
『シャトー・オー・ブリオン』を昨年、飲みました。
これはちょっとピークをすぎていたようで、スモーキーさは際立ってましたが、
やや枯れた味わいで、少しインパクトに欠ける感じがしました。
なので、多少不安はあったのですが、「オー・ブリオンがいまいちな年は
ラ・ミッションが抜群にいい」
なんて話をどこかで耳にした記憶があった
ので、ひょっとしたら大当たりかも……などと思いつつ抜栓。


グラスに注ぐと、インクのように濃い色です。
本当に、月のない夜のように、濃い
飲んでみると、まずのような香り、黒胡椒やナツメグ
芳醇な土の香りに混じって、複数の果実を煮込んでつくったような
甘いジャムのような香りがします。
意外にも、亜樹にはグラーヴ特有の煙っぽさよりも、
この甘い香りのほうが際立って感じられました。
ふしぎです。
刺々しさはすべて時間のなかに溶け込んでいて、
豊かでエレガントで官能的……う〜〜ん、なあんて美味いんだ!

炭焼きにももちろん合いますが、料理よりもワインの
素晴らしさにほれぼれし、同席した2人もグラスのなかの黒い液体を
みつめて「うまいっすね〜」「いやあ、これはいいですなあ」
とほめ言葉を連発していました。



その夜は、雨が降ってとっても寒かったのですが、
極上の赤ワインを飲んで、身も心も、芯から温まった亜樹でした。



神の雫(5) (モーニング KC)

神の雫(5) (モーニング KC)