夏休みだから、ハートマーク♡
ちょっとゆっくりできる日に飲もうかな、と思っていたワインを利きます。
ハート印でお馴染みのバレンタイン御用達ワイン『カロン・セギュール』
99年、です。
ご記憶の方もいらっしゃるでしょう。
このワインの2000年ビンテージは、パーカーさんがもんのすごい高評価
を与えました。それまでの年では、わりと80点台後半からせいぜい
90点くらいをいったりきたりしていたこのハート印ワイン、いきなり00年は
「95点+」ときた。
さらに「1982年以降ではまぎれもなく最も偉大なカロン=セギュール」
「びっくりするほどの力作」と手放しでほめちぎり。
通常なら、最新ビンテージが5000円を切る程度の価格で売られていますが、
パーカーさんがほめまくったこの00年モノはあれよあれよというまに高騰
して、現在は8000円台〜1万円くらいで売られています。
(亜樹は高騰する前に、ぬけめなく購入しましたです。ウフフ)
00年の味わいは、たしかに絶品でした。
カシス、チェリーなどの果実味のなかに、ふうわりと漂うチョコレートの
甘い香り……。若いうちは飲みにくい、とパーカーさんは言っていますが、
去年飲んで、すごく美味しかったのを覚えています。
さて今回のワインは、その00年より1年若い99年。
00年は、言わずと知れたボルドーのグレイト・ワイン・イヤーですが、
これまでに亜樹が飲んだ99年ワインはどれもわりとハズレがなかった。
だから、00年の偉大さには負けるかもしれないけれど、
99年は実は“隠れグレイト”な年なんじゃないかと思っているんですね。
というわけで、期待をこめて抜栓──。
おっ、00年と比べて香りの華やかさはやや劣りますが、
微妙にチョコっぽい感じもします。
しかし、一口飲んでみるといささか渋い。
んー、なんか閉じているような感じもあるな……。
いずれにしろ、しばらく放置して、ごきげん伺いをする必要がありそうです。
亜樹、海面に糸を垂らしてのんびり魚を待つ釣り人のように、文庫本などをめくりつつ
1時間をやりすごすことにしました。
そして、1時間後──。
おお、よくなっています。タンニンが奥にひっこんで、大粒のチェリーのような
甘い果実味が現れてきました。それとちょっとローストしたモカ・スウィートの香り、
西洋系の華やいだスパイス。
酸、タンニンは丸みを帯びて果実味と見事に一体化しています。
ううむ、さすが“隠れグレイト”99年。
コス・デストゥルネル以外のサンテステフのワインでこれだけ
感動したのは、わりとしばらくぶりのことです。
なんかサンテステフが連続飲みしたくなったなあ。
明日は、秘蔵の「モンローズ」88年を開けちゃおうかしらん……。
- 作者: オキモト・シュウ,亜樹直
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/08/23
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