久しぶりというにはあまりにも……。

ほとんど閉鎖状態に追い込まれていた当ブログ、ほとんどもはや訪れる人も
いないって感じになりつつあるかもしれませんねー。
毎日、日替わりメニューが出されるのが当たり前の食堂で、ここは
へたすると月替わりになっちゃってますから、そりゃ無理もない話で……。
どうも、最近コマゴマと忙しく、なかなかじっくりとコレを書けない
んですねぇ。
正月には週一回更新宣言をしましたが、それもどーも難しい……。
ま、いちばんの原因は、亜樹が生来の「ナマケ者」であるという
ことがおっきいんでありんすが……。
今後も気まぐれに更新するようなブログになりそうですが、
気が向いたらのぞいていってくださいね。ハハハ……。



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ところで、先週は、ちょっとすごいワインをのみましたよ。
聞いてびっくり……なななんと、ドメーヌ・ジャック・プリュール
クロ・ドゥ・ヴージョ2002年
です!!
もう、世界中をさがしても1本もないであろうこのワイン、
世界的権威を誇るワイン情報誌「ワインアドヴォケイト」
153号が96〜99点というほとんど満点に近い
高得点を与えた「夢のワイン」なんです。

どうしてこんなすげえワインを、まだとんでもなく若い時期に
開けてしまったのか……答は「魔が差した」。
神楽坂にある、『神の雫』にいつも協力してもらっている
美味な飯とワインの店「ポワソン」でちょいと打ち合わせ、
ということになり、「さあて、じゃあなにを持ち込もうかなぁ」
とワイン蔵の棚をじいーっとみつめているうちに、
なんか、このワインのエチケット(ラベル)が目に飛び込んできた
んですね。ワインに呼ばれた、という感じでしょうか。
気がついたら、ケータリング・バッグのなかにこのワインを
押し込んでいました……。

まあ、しいていいわけをするなら、「96〜99」の開きって
いったいなんなのよ、とも思ったわけです。1点なら
まだわかりますが、経年変化によって3ポイントも伸びる
……それ、ふしぎなことですよね。また、そういう飛躍が先読みできる
ワインって、いったいどんな味わいなんでしょうか。
このクロブジョのなかに、どれほど凄い可能性が秘められて
いるんでしょうか。
ま、それを知る意味でも開けてみたくなっちゃったわけですね。

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最高評価を受けたクロブジョ、
まず、グラスにそそがれた最初の一口を飲んでみます。
が、「こりゃ〜硬い!」思わず叫んでしまいました。
ポワソンのイケメンオーナー・Tさんはまよわず、
「うーん。デキャンタですね、これは」
たしかに固く閉じたつぼみのようで、開くのをまっていたら、
マジで夜明けになりそうです
Tさんは、ワインのテイスティングにおいては相当な御方なので、
亜樹も素直にそのお言葉に従うことにしました。
そして、ソムリエ氏が蝋燭を灯しつつ丁寧にデキャンタージュをしてくれました。

さて、デキャンタ後しばしまって、さっそく飲んでみます。
おー、なんていう濃い味!
いっしょに飲んでいた編集者T氏は「まるでボルドーの濃いやつ
みたいっすね」とのたまう。
たしかに……。
濃い紫色で光を透さない液体は、黒く芳醇な土の香り、
ダークチェリー、赤身の上等なもったりとした肉、薔薇、
そしてナツメグなど複数の香辛料の味わいが溶け込んでいて

なんともいえず複雑な味わい。その複雑さは、時間を経るごとに
増していき、抜栓+デキャンタ後2時間で、大輪の真紅の薔薇
ように見事に花開きました。そうか、この蕾が花開くような
美しい変化が、3点のポイントアップなのだな〜、なるほどなるほど。


いやー、まさに2時間経過後のこのワインの見事さは
ハンパじゃないもんがありました。
じつは亜樹、これをもう1本隠し持っていますので、あと10年
したら、満を持して飲んでみることにします。
きっと今回よりも見事な「大輪の薔薇」が見られることでしょう。


神の雫(6) (モーニング KC)

神の雫(6) (モーニング KC)