ロマネ・コンチを飲んだ
(二日以内に更新するようなことを言っていて、また延びましたね。すいましぇん・・)
さて、フランスの「笑うせぇるすまん」、ムッシュ・スドウ率いる
スーパー・プレミアム・ワイン会、
11月27日のテーマは「ロマネ・コンチ72」!!
亜樹の目の前におかれたロマネ・コンティ……。さっそくちょっとだけ飲んでみます。
1時間前に抜栓されたとのことで、落ち着いた枯葉のような香りが漂っています。
うーん、取材で訪れたパリの町の、はらはらと落ちていく
マロニエの葉を思い出すなあ。
そしてダージリンの香り、乾した黒い果実、ざくろ、薔薇……。
ワインのサムライたちも、ピアニシモの曲に耳を傾けるような静けさで、
ワインの「囁き」を真剣に探しています・・・。ワイン会にふさわしくない、まるで
お祈り中の教会のような静けさが会場を包みます。
しっかし、複雑だなあ、ほんとうに。
まるで点描作家・スーラの絵みたいです。
カレンダーによく使われるあの有名な
グランド・ジャット島の日曜日を
思い出します。無数の点々が、複雑に交錯し合ってひとつの絵として
形を成しているあのフシギな絵……。
んっ?
そんなことを考えてチビチビ飲んでいるうちに、グラスのなかのワインが
かなり減ってきています!というか、3分の1くらいになっちゃってる!
「ホ〜ッホッホッホ、ダメですよ亜樹さん、がっついちゃ。
ロマネ・コンチが時間経過でどのように変化するか、チェックできなく
なっちゃうじゃないですか」
と、向かいに座ったムッシュ・スドウが亜樹を嘲笑っています。
「し、しまった。ちょっとくらい残ってないんすか?」
「あるわけないでしょ。ボトルにへばりついた澱のカスしか残ってないですよ」
1時間後、思った通り、亜樹のグラスはほぼからっぽに。
その他のワインを次々と飲みながらも、サムライたちがうまいこと調整して
グラスに残しているロマネ・コンティが気になってチラチラみていると、
隣に座った美女が「どうぞ……。私まだたくさん残ってますから、
ちょっとだけなら」
おお、ありがとう!顔だけではなく心もキレイなんですね〜と、
いただいちゃおうとしたところ、ムッシュが冷た〜い一言。
「ダーメ。もらえるのは匂いだけですよ、匂いだけ!」
「……」
と、まあ、そんなわけですばらしかったです、ロマネ・コンティ。
72年はニュイは非常に良好なビンテージでしたので、
30余年を経てちょうどいい具合に成熟していました。
ちなみに時間をかけてチビチビ飲んでいたサムライたちのコメントによれば、
抜栓から3時間くらいが一番のピークだったようです。
夢のワイン、ロマネ・コンティ……。
こんどこのワインにめぐりあう時はいつかしらん……と空のグラスを眺めつつ
思いを馳せていると、最後にムッシュが爆弾発言!
「いやあ、よかったですねえ、ロマネ・コンチ。そうだ、来年は
ラ・ターシュとかリシュブールとかも揃えて
ロマネ・コンチ&DRCのタテ試飲をやりましょう。
参加予約する人、います?」
その場にいた全員がシュッと手を上げたのは、いうまでもありません。
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