テスタ・マッタを利く・続き

いきなり秋らしくなりましたね。
亜樹、この三連休は「ハイランド・リゾート」での神の雫ワイン会などが
あり、ホテルの特上のディナーに舌鼓を打ちつつワインをさんざっぱら飲んで、
いつにもましてバタバタとして過ごしました。
そのご報告は、また後日にして、テスタ・マッタの続きです。



ビービー・グラーツさんの看板キュベ「テスタ・マッタ」。
テスタ・マッタは創作的な意味での「クレイジー」なのだそうです。
その名のとおり、このワインは変わった製法でつくられています。
ワイナートなどでも紹介され、話題になったのは大樽発酵を行わず
代わりに「バリック(小樽)発酵」を行う、というやり方。
つまり、ビービーさんは、畑ごとに分別された葡萄を、なんと直接、
新樽(小樽)のなかに放り込み、櫂でつついて発酵させるんだそうです。
ほんと、独創的としかいいようがないやり方です。
彼にとってワインづくりとは、おそらくひとつのアート「なんでしょう。


さてそのクレイジー・ワイン、
とんでもなく固い頑丈なコルクをヒーヒーいってぬくと、
えもいわれぬ甘く濃厚な香りがぶわっとただよいます
グラスに注ぐと……おー、なんじゃこれ?!
紫というより、黒にちかい、あまりにも濃い色!

利いてみると……いやあー、顔にパンチをくらったようだ。
イタリアワインに共通する「なにか」をもったワインではありますが
サンジョヴェーゼ70%、残り30がコロリーノ、
カナイオーロ、モスカートネ、ロマルヴァジアネラ
という異色・異端の
セバージュゆえか、味も香りもとっても個性的です。


完熟したダークチェリーやプラム、カカオ、チョコレート、トロピカル・フルーツと
数種類のハーブ、それにパンチのきいた黒胡椒。
フルーツ・カクテルのような……こんな味わいのワインは、
もしかしたら初めて経験するかもしれません。
世界は広い、ワインもいろいろです。



うーん、にしても濃かった!!舌がシビれたあ〜。
いささかパンチが効きすぎて、亜樹は面食らいました。

あと10年後、生きてれば20年後に、このクレイジー
暴れ馬ワインがどんな変貌を遂げているかみてみたいものです。


神の雫(3) (モーニング KC)

神の雫(3) (モーニング KC)

ビー・ビー・グラーツを利く


亜樹が集めたワインの数は、「もうわからない」という以外にありません。
自宅セラーはたちまち満杯になり、品川の冷蔵倉庫に数百本を託し、
それでも足りなくて、今では高温を嫌うワインたちのために亜樹は「部屋
を借りています。一年中空調かけっぱの、セラー部屋ですね。
ここは天井以外はすべてワイン、ワイン、ワインで埋めつくされています。ヒトは住んでいません。
誰がみても、かーなーりー驚く光景だと思います。


じつは、『神の雫』に登場するイタリア長介のクレイジーな「ワイン部屋」、
あれは、亜樹のこの「セラー部屋」がモデルになっているんですね。
作画のために部屋を撮影にきた漫画家・オキモトはアングリと口をあけながら
「ひぇぇぇっ、借りたマンションを勝手にワイン部屋に改造するなんて……。
亜樹さん、これ犯罪っすよ」と、白〜い視線を亜樹に注いでました。


ハイ、まさに。
お言葉通り、あの部屋の大家さんは、まことにお気の毒でございます。
亜樹はいつも、心の中で手を合わせておりますです。ゴメンナサイ。


話がしょっぱなからそれました。
なにがいいたかったかといいますと、その亜樹の「セラー部屋」
に眠る無数のワインたちのなかでも、たった1本しか存在しないのが、
醸造者の肉筆サインいりワイン」なのでございます。


作家が自著本にサインするのはよくありますが、醸造者がワインに
サインをするってのは、そんなに多くないと思います。
そういう珍しいことをしてしまう御仁が、イタリアはトスカーナ
ビー・ビー・グラーツさんなのであります。

グラーツさんは、アーティスト一家に生まれた異色の醸造家。
イタリアの太陽と空を切り取ったかのような色彩鮮明なエチケットの
「テスタ・マッタ」は、00年がファースト・ビンテージでしたが、
翌01年産が世界最大のワイン市「VINEXPO’03(ヴィネクスポ)」の
ブラインド・テイスティングで、はやくもナンバー・ワンを獲得したという
化け物ワインです。

サンジョベーゼを主体としたスーパータスカンのひとつであるこの
ワインは、当然ながら超長熟の「ヴィノ」。10年以内に抜栓するのは
御法度、とわかっていながら、無性にあけたくなりました。
というのは、おつきあいのある某インポーターさんから「グラーツさんが
来日しますよ。よかったらお会いしてみますか」とのご提案をいただいたため。
ご本人にお会いするのだからやっぱ、彼の看板キュベ「テスタ・マッタ」を飲んでみないと。もちろんもったいないけど……早いけど……
でも飲まないと……と、まあそう思ったわけですね。


亜樹の手元には00、01年、02年と最新ビンテージがすべて揃っています。
(サイン入りは、ファースト・ビンテージ00年のもの。これは貴重品なので
まだちょっと、あけられません……)
ということで、今回は、苦しいビンテージだったという02年をあけてみることにしました。
苦しい年なら、いささか早のみしても大丈夫かな、と思ったこともあります。
さあ、うわさの天才醸造家、グラーツのワインやいかに・・・・。


話はこれから、なんですが、さっき飲んだワインが全身にまわって
眠たくなってきましたので、続きはまた……あした。ZZZZ……。

神の雫(3) (モーニング KC)

神の雫(3) (モーニング KC)

シャトー・ラルマンド88年

なんか急に右岸の古酒が飲みたくなって、だいぶ以前に購入して寝かしておいたラルマンドの88年を開けてしまいました。

いや〜、素晴らしい。古酒にしては、開けてすぐに楽しめる状態でした。
ふつうはこれくらい前のものだと、少し置かないと果実が閉じているのですが、このワインはすぐにウマい!
舌の上で転がすとメルローの古酒によく感じられる甘草のような独特の香りをもつ甘みが、ジューシーな黒い果実の奥に潜んでいるのがわかります。
コクのあるフルボディで、さまざまなミネラルと、生クリームのような旨味が食欲をそそる最高のボルドーでした。
今まさに飲み頃なので、また見つけたら購入しようかと思います。ないだろうなぁ……。

意外な贈り物


ヨソの家よりとりわけ宅配便の多い亜樹の家……。
その理由は、 1・ ワインが届く 2・ 単行本の見本本が届く 3・資料が届く
の3つなのですが、ある日の朝……。
ピンポンがなり、インタホンにでてみると、
「国際宅配便です」の声。
海外といえば、フランスからワインが届いたというのがもっとも多い
のですが、このところフランスに注文書をだした覚えも
なく「……?」と、玄関の扉をあけました。

すると、ワインにしては巨大な、両手にひとかかえもある
荷物が。(なんじゃこれ?)と、首をかしげる亜樹。



しかし、宛て名のところにあるのは明らかにフランス文字。
よおく読むと、なにやらモン・ペラと書いてある……?
あわてて包装を破ってみると、なんと木箱いりマグナム瓶が!!



↓これです!ちょっとスゴイでしょ?


ヴィンテージは2000年。
しかもなんと、ボトルの裏には亜樹の名前が刻まれています。
記念ボトルってやつです。
ディスパーニュさんの、突然の贈り物だったんですね。
ありがとうございます。心からびっくり。そして、感激です。


モン・ペラのマグナムなんて、ネットショップでも
ほとんどみかけたことがない。いや、一度もないかもしれない。
いやあ、これほんとうに貴重品ですよね。


マグナムボトルは750ミリリットルの通常ボトルに比べて
ひじょうにゆっくりと、まったりと熟成しますので
このモン・ペラが飲み頃になるのはまだまだずっと先のことです。
でも、そんな先まで亜樹は待てそうにありません。

初の「モン・ペラ」マグナム……。
「ワインをほんとうに楽しむならマグナムだ」と言い切る通もいます。
さぞや素晴らしい味わいだろうなあ。

そうだ!
神の雫」はもうすぐ連載一周年ですが、その日に一発、記念イベント
開催して、そのときに抜栓しちゃうってのはどうかなあ?!


うん、それも面白い。いろいろ企画を考えたくなってきた、きょうの亜樹です。

神の雫(3) (モーニング KC)

神の雫(3) (モーニング KC)

モンペラ03年、2日目インプレッション


う〜ん、凄い。
3日かけるつもりが、2日できれ〜になくなってしまいました。
ともかく濃くて、そのくせ穏やかです。
やっぱり凄いな、このワインは。01を超えたかもしれません。
いや、超えているでしょう。
これが2000円台というのは、信じられない。
下世話な言い方ですが、高級ワインのようです。
これは醸造テクニックだけでなく畑での取り組みがなければ、ぜったいに不可能な味わいですよ。
デスパーニュさんは、自分の畑のテロワールに自信をもっていましたから、たしかにメルローにはいいなにかがあるんだろうなぁ。
それにしてもこのワインの面白いところは、ちょっとしか入っていないはずのカベルネのアロマがはっきりと感じられることですね。
いわゆる、ミントのアロマとかもあるんですよ。

熟したプラムと、イチジク、それにマンゴーのような南国の果物。それから、ナッツの香りも入っていましたね。カカオっぽさ(バリック?)は、だいぶ収まっていました。
01のほうがエレガントだったようにも思いますが、逆にこの03のほうがインパクトがあります。
以外なのは、01よりも早く飲めそうだということです。
開き方は明らかに早かった。01は、タンニンと酸がハーモニーを奏でるまでに、丸二日くらいかかったんじゃなかったかなぁ。
もしかすると、03年のボルドー全体にいえることかもしれません。
ヴィンテージなのか作りなのか、それとも両方なのかはわかりませんが。
そういえば、先日、『モンドヴィーノ』という映画の件で、監督さんと対談をしてきました。アメリカ人らしいのですが、アメリカ嫌いっぽくて、対談でもフランス語で話すという変わり種です。
亜樹は彼と妙に話があって、けっこう盛り上がってしまいました。
パーティも誘われたんですが、仕事でいけなかった。残念〜。
映画は、ものすごく過激な内容です、ある意味で。
ミシェル・ローランとかが魔王のように見えてきます(笑)。
ワインマニアは必見かも。


そうそう。下記のイベントですが、モンペラ03が飲めますよ
参加される方は楽しみにしていてください。
またレアものになりそうな気配ですから、ここで飲んでおかれたほうがいいかも。


神の雫(3) (モーニング KC)

神の雫(3) (モーニング KC)


関連リンク

http://d.hatena.ne.jp/seiama/


★緊急告知!

来る9月24日、「ホテル・ハイランド・リゾート」におきまして
神の雫スペシャルワイン会が開催されます。

<日時>2005年9月24日(土)〜9月25日(日) (1泊2日の日程となります)
<料金>28,000円 (1泊2食付 税込み 2名様1室利用の1名様料金となります)
<定員>60名 



週刊モーニングでお知らせ。

亜樹、そして漫画家のオキモト・シュウの、コミック製作裏話やらワインの
話やらを聞いていただきながら、ホテルのシェフの素晴らしいフランス料理
とたくさんのワインたちに舌鼓をうっていただく、という企画です。
ワインのラインナップは、なんとあの伝説の「モン・ペラ」03年(出ました!
世紀のグレート・ビンテージ03年です!)を始め、
神の雫』に登場した「ボア・カントナック01年」「サン・コム01年」
また、当日までのお楽しみですが、甘いオレンジのアロマが漂う
ジブレイ・シャンベルタン村の幻のワイン(?)も用意してもらっています。
生牡蠣とシャブリの「マリアージュ
シャブリを飲みつつ、実際に体験していただきます。


そして……!
二次会は、なんとあの雫を涙させた「ムートン・ロートシルト82年」もでます。(ホテルの秘蔵品だそうです!)
さらに、これは非公式の予定ですのでブログのみなさんだけにお伝えしますが、
亜樹のセラーから『秘蔵のワイン』もそお〜〜っと
持参しようと思っているんです!
なにかと面白そうなイベント満載のこのワイン会、まだ連休の予定が立っていない方は、よかったらドーゾご参加を。

詳しくはこちら↓

http://www.highlandresort.co.jp/whatsnew/kaminoshizuku.html

モンペラ03年


昨日、飲みました! さすがに硬いです。しかし、果実味の厚みは、01以上かもしれません。新樽からくるヴァニラっぽさは、01ほど感じませんでしたが、それはきっとヴィンテージのよさゆえに、葡萄からのタンニンや果実、そして酸に、バリックが隠されているからでしょう。
ちょっとだけ飲んで、本格的にテイスティングするのは翌日と翌々日にしよう、と思いました。
そんなわけで、本日は触りだけのインプレッション。
あしからず!

……といいつつ、結構減ってるなぁ(笑)。


神の雫(3) (モーニング KC)

神の雫(3) (モーニング KC)


関連リンク

http://d.hatena.ne.jp/seiama/


★緊急告知!

来る9月24日、「ホテル・ハイランド・リゾート」におきまして
神の雫スペシャルワイン会が開催されます。

<日時>2005年9月24日(土)〜9月25日(日) (1泊2日の日程となります)
<料金>28,000円 (1泊2食付 税込み 2名様1室利用の1名様料金となります)
<定員>60名 



週刊モーニングでお知らせ。

亜樹、そして漫画家のオキモト・シュウの、コミック製作裏話やらワインの
話やらを聞いていただきながら、ホテルのシェフの素晴らしいフランス料理
とたくさんのワインたちに舌鼓をうっていただく、という企画です。
ワインのラインナップは、なんとあの伝説の「モン・ペラ」03年(出ました!
世紀のグレート・ビンテージ03年です!)を始め、
神の雫』に登場した「ボア・カントナック01年」「サン・コム01年」
また、当日までのお楽しみですが、甘いオレンジのアロマが漂う
ジブレイ・シャンベルタン村の幻のワイン(?)も用意してもらっています。
生牡蠣とシャブリの「マリアージュ
シャブリを飲みつつ、実際に体験していただきます。


そして……!
二次会は、なんとあの雫を涙させた「ムートン・ロートシルト82年」もでます。(ホテルの秘蔵品だそうです!)
さらに、これは非公式の予定ですのでブログのみなさんだけにお伝えしますが、
亜樹のセラーから『秘蔵のワイン』もそお〜〜っと
持参しようと思っているんです!
なにかと面白そうなイベント満載のこのワイン会、まだ連休の予定が立っていない方は、よかったらドーゾご参加を。

詳しくはこちら↓

http://www.highlandresort.co.jp/whatsnew/kaminoshizuku.html